狂人日記
狂人日記書影
カバー装丁:菊池信義、カバー画:有馬忠士
狂人日記 色川武大著
ISBN:4828832769 書籍(文庫) 283p
1993/10/12 福武書店 \650
内容:
 
備考:
解説:森内俊雄
収録作品:
  • 狂人日記
  • 単行本あとがき
書評・感想:
読売文学賞を受賞した著者の最後の代表作。著者本人も相当気合が入っていたようで、遊ぶこと大好きな著者が「狂人日記」を書いている最中は誰が来ても玄関で断るように奥さんに頼んでいたほどだそうです。(宿六・色川武大を参照。)内容は、簡単にいうと幻覚症状を持つ男の日記。(簡単すぎるかな(^^;;;)著者自身の、ナルコレプシー(眠り病)による幻覚症状などを元にして書かれているだけに、幻覚の様子がことこまかに描写されている。そしてその「幻覚」という、他人とは絶対に共有することのできない世界に対する、主人公の男の心理描写が面白い。ただ、こういった、現実なんだか幻覚なんだか、というような世界に興味がない人にとってはまったく訳がわからない話かもしれない。